• 樹木治療

木、元気ですか?

樹木の診断・治療などは専門家におまかせください。

 

木と出会う

砺波造園の樹木医をしている堀浩一です。
農学部に在籍した学生時代はサクランボの木の品種改良の研究をしていました。はっきり言ってしまうと、若い頃は本当に興味があるのかわからない状態、完全なる受け身の勉強をしていたので当時の事をよく覚えていません。

大学卒業後の植木屋の修業では、木を掘って木を植える、木を掘って木を植える、ひたすらこの繰り返しでした。しかし、この経験により普段は見えない根の大切さ、木が枝葉とのバランスをとりながら光合成と呼吸をして生きているということにあらためて気づかされました。
また、次年度に咲く新芽の数や開花時期、枝のつき、葉の艶、枝の抜き方などに配慮しながらの作業を通して初めて木という生き物と向き合ったような気がします。

 

造園業に就いて10年ほど過ぎた頃、農林水産省の外郭団体である日本緑化センターが認定する樹木医という国家資格があることを知り、学生時代の不勉強へのリベンジ、そして木について深く学びたいという思いから試験を受けました。
1次試験合格後、筑波の地で2週間にわたる実地講習を受講し、2次試験を受けて合格しました。久々の試験勉強は大変でしたが、この試験や講義のために高校時代の生物の教科書、様々な樹木に関する文献を紐解き、環境汚染、破壊に関する幅広い知識を学んだ経験は価値あるものとなりました。

資格取得後は樹木医として試行錯誤しながら樹木の樹勢回復に努めています。樹木医の諸先輩方や勤勉な仲間たちが枠を超え、惜しみなく知識や技術を共有してくれることに大変感謝しています。

 

 

木を守る

勢いよく枝を広げ、葉を茂らせ、きれいな花や美味しい実をつけていた木があるとき突然元気がなくなることがあります。その原因は、病気や害虫、環境など複数の要因が重なり合っていることもあります。
樹木医は木の症状やその周りの環境から診断し治療にあたります。

 

地球環境が大きく変わり、温暖化によって以前では冬の寒さで死滅していた虫や菌が越冬するようになっていることも一つの要因となり、さまざまなトラブルが引き起こされています。近年、富山県の特に呉西地方で松が枯れる被害が拡大してきました。
放っておくと枯死することもある松の赤斑葉枯れ病です。松の葉に赤枯れた部分が多くみられ、健全な緑色の葉が少なくなってしまいます。年間を通し調合した殺菌剤を散布し、栄養を与え対処しています。

 

樹木治療は時として建設機械の大型クレーンや掘削機を使用する土木工事さながらな大がかりな作業が必要となることがあります。それは木だけではなく木の周りの環境改善が必要なことがあるからです。根の上に堆積している余分な土を剥ぎ取り、資材を投入しての土壌改良、排水の確保、空気が遮断されないようにする対策、踏圧防止対策、発根促進、根や幹などへの外科的処置、必要であれば支柱や保護柵を設置します。樹種、環境、状態により治療法は多岐にわたります。

 

「子供の誕生の記念に植えた木」「この木が枯れたら玄関前が間の抜けた感じになる」「先祖代々大切にしてきた木だから助けて欲しい」「親父の形見の木だから、なんとかしてほしい」思い出のつまった木、文化的に価値がある大木、地域のシンボル的な木、それぞれの木が役割や人の想いを背負って生きています。
木は語りませんが、枝や幹、葉や根によってこちらに語りかけているのです。そんな樹木を元気にしてやる手助けをするのが樹木医の仕事です。

 

 

木と生きる

3年ほど前に撮った大山町の森の中です。
散策しているとザイセンチュウにより枯れたアカマツの樹木が現れました。見上げないと気づかないほどの樹高でした。切られることなく枯木として佇むその姿は息を潜めてじっとこちらを見下ろしているようで、静かで荘厳な森の世界で営まれている命の重みがズシリと降ってくるかのような感覚でした。

 

木の生きざまから、そして木の生きようとする力から多くのことを学びます。
尊敬する園芸の先生がおっしゃった“科学とは自然科学であれ社会科学であれ、真理の探究とともに、 未来を予知することによって、人の世を進歩させていこうとする次世代のための科学です” 木とともに生きるとは、木を植え守る、そして時には切るという相反することの間で調整を図りながら、未来のことも同時に考えて選択していくことなのだということがわかってきました。

回復する木もあれば、衰弱し枯死する木もあり、守りきれないことがあるのも事実です。

うまく治療が進まず、結果が出ないときは落ち込んで眠れなくなることもあります。目にみえるぐらい悪くなった樹木を元気にするには、かなり時間がかかります。根気のいる仕事でもあります。

 

誠心誠意で木と向き合うこと、最善であり適切な処置を施すことができるよう努めること、知識や方法を学び続け最良の技術を身につけておくこと、木とともに生きることで人が夢や希望を持つことができるようこれからも弛まず日々精進していきたいと思っています。どうぞよろしくお願いします。

 

こんな症状、ぜひご相談ください

  • 松の葉色が変色してきている採
  • 新しく家を建てて植えた木が枯れていく

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